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H29.5.11

個人においての正義は,人生で求める価値を追及する行動規範となります。皆さんは, 個人の正義として追求する価値として,①幸福②自由③美徳と善,のうち何を主として求めますか。

皆さんには,集団の基盤は相互扶助と相関連帯にあり,自然は万物共生の生命体の循環であることを根底に置いて,求める正義を追及して欲しいと願っています。そして,皆さんが正義を追及するなかで,正義と善悪とはどのような関係なのか,そもそも善とは何か,悪とは何なのかも考えて戴きたのです。

私は,善とは自然の摂理の下で命を尊び癒す行為であり,悪とは自然の摂理を無視して命を軽んじ傷つける行為で人類が長い時間の中で築いてきた共通の善を損なう行為であると考えています。しかし,国家には,国家が求める価値を追及するために時には善を無視し悪さえも利用してきた酷い史実があります。

国家の正義が仮に善悪を超えて存在するとしても,個人の正義は善に適うものして追及すべきあって,個人の正義に基づく行動は善に適い悪を認めないものであるべきだと思うのです。

そして,個人の正義として善に適う行動を追及するためには,自分を律する内なる規範としての客観的規律が必要となるのです。

皆さんには,個人の正義が集団の中で影響力を持つようになる為に,我欲や一時的な感情を抑制できる知性を身につけ,嘘をつかない,責任を転嫁しない,命を傷つけない等自分の成長と知性の習得に応じた内なる客観的規律を保ち,個人の正義と善とを集団の中に求めて外なる行動の規範として欲しいと願うのです。

                  平成29年5月11日

                     塾長 倉田榮喜