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H30.1.11(

森信三先生の一日一語一月九日の頁に,頼山陽の「十有三春秋/逝者己如水/天地無始終/人生有生死/安得類古人/列千載青史」という立志之詩が紹介されており,「天地始終なく人生生死あり」の一句を,いかに実感をもってわが身に刻み込むかが問題であるとされます。

皆さんは,二度とない本年の年頭において,どのような立志を掲げ,どのような決意を其の身に刻み込まれたでしょうか。

安岡正篤先生の照心語録には「立志」とは,「現実に対する虚無の中から真実を打ち出そうとする、これを立志という。これが真の意味での理想を持つということだ。」とあります。

真実を打ち出そうとする理想は常に欠くべからざるものですが,皆さんは,まずは必死に頑張れば達成できる直近の目標を実現することを其の身に刻み込むことが大切な時期です。

森信三先生の「真理は現実のただなかにあり」の「志を立てて生きる」というお話のなかで,「立志とは、ほかの言葉でわかりやすくいえば、甘え心を切り捨てること」と言われ,「諸君!例外をつくっただめですぞ。今日は疲れているからとか、夕べはどうも睡眠不足だったからと考えたら、・・・例外をつくったらもうやれん。決然と立ち上がるんです。」と甘え心を切り捨てることを立志とされて,その後に人生の種まきの話をされています。

皆さんの刻苦勉励は,人生を幸せにするための種まきであり,人生において自分の自を発揮しその分を果たすためです。故に,「決然として甘えを排し勉強すること」が立志の出発点となるのです。

平成30年1月11日

塾長 倉田榮喜