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「天」とは,自然の摂理をさし自然の摂理を「天理」と考えていますが,人を含めて萬物は天理の下で生存しています。天は「真」であり「仁」であり「循」であり,人は天理が一定のリズム(真)で,萬物の調和(仁)と生命の循環(循)が行われている事を真正直に受け止めてこれを生存の原則とすべきです。

「地」とは,大地(大海)をさし自然の摂理を具象化する「美」を有し,全てを受け入れる「恕」であり自然の摂理を現実化する「厳」でもあります。大地(大海)は,萬物生存の基盤であり,自然の摂理の下で萬物を育むと共に萬物全ての生死を受け入れています。

「人」は,大地(大海)が人類だけでなく萬物が共有する生命の基盤であることを忘れていてはならず,萬物共有の生存の基盤である大地(大海)を傷つけたり痛めたりしてはならないのです。

皆さんには,天理を歪めることなく真正直に受け止めて,大地(大海)から与えられる萬物の恵みで命をつないでいることに感謝し,萬物の調和と個々の積善を「義」とできる生き方を追及して頂きたいと願っています。その為には,調和と積善とを実行する勇気と智慧が必要ですので懸命に日々自分の研鑽に務めて欲しいのです。

「鏡は一物をたくはへず。私の心なくして、萬象をてらすに是非善悪のすがたあらわれずといふことなし。そのすがたにしたがひて感應するを徳とす。玉は柔和善順を徳とす。慈悲の本源也。劔は剛利決断を徳とす。智慧の本源也。」(神皇正統記)。

平成30年10月31日

塾長 倉田榮喜