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 熊本の地は,4月14日21時26分にM6.5,同16日1時25分にM7.3の地震があり,甚大な被害を受けました。

 熊本の人々は,この地震によって多く犠牲となり,建物は損壊して避難生活を余儀なくされました。

 先日入学式に参列させて戴いた一新小学校は避難所となり,私も避難させて戴きましたが,校長先生や職員の皆様方,校区の自治会の皆様方のお支えの下で,8日間の避難生活を過ごさせて戴きました。

 地震が自然の摂理である以上,人類を含む総ての生命体は抗すべき途を持たないと思います。この自然の摂理について,正義とは何かについて,塾生の皆さんと考えることが出来たらと思いました。

 避難された皆さんは,食事や給水について落ち着いて並ばれ,お互いに譲り合う姿もありました。避難所の入口に置かれた靴を揃える姿も見られました。

 立志学舎では,二宮尊徳翁が説かれた「推譲」の論を深めたいと思っていますが,翁が説かれた推譲は,経済分野のみならず人生の生き方の極意として重要であることを避難所でも感じました。時や場合によっては,譲ることの困難さに直面することはあると思いますが, これから人生を生きる中高生の皆さんは,出来るだけ多く譲ることの出来る強さを持った懐深い人になって欲しいと願うところです。

                  平成28年4月27日

                    塾長 倉田栄喜