Archive: 2018.09

最終更新:

人は,一人では人生の悪路や逆境に倒れてしまうことがありますが,何人かで相互に支えあえば一人でいるよりも倒れません。

人が自然の災害や人世の逆境を耐え抜く為には,困難な時や辛い時に励まして支えてくれる人があったほうがより強いのです。

家族は,災害や逆境の困難な時に励まし支えてくれる絆人の集まりであり,家族を大切にして生きる事は人生の基本です。

家族は,血脈と強固な絆で結ばれ運命を共にする生活共同体で,縦軸の親子関係,横軸の夫婦関係,斜軸の兄弟姉妹関係それぞれに互いに助け合うことを根底におく人生の砦といえるのです。

家族の中で,皆さんは,父母とも兄弟姉妹とも血脈で結ばれる特別な関係であり絶縁などできない関係です。

皆さんが自らを律し稚心を去り自立できるようになっても,家族との絶縁を計る事は祖先と人生の砦を捨てるようなものです。

家族の環境は千差万別で,経済的に自由な家族でも進学することさえ困難な家族でも,皆さんはその環境下から逃避することなく,家族が抱える問題を担う覚悟をする必要があります。

家族や親の束縛を不自由と考えるのは誤りで,自由はその束縛の中で得られてこそ本物であり,皆さんは,祖父母や両親の慈愛に報恩の気持ちと行為とで応える責務があるのです。

家族の誰かを裁いたりする事があってはならず(非裁),家族の誰かを責めたりする事があってならず(非責),家族の行為は宥恕が前提で(宥恕),社会への責任も共同して贖う(連帯)という家族力を持つ一家を,皆さんに築いて欲しいと思います。

 平成30年9月11日

塾長 倉田榮喜