皆さんは,此の世に生を受ける環境を選ぶことは出来ませんが,誕生した命は天(自然界の根元)から賜った命であり,祖父母代々から受け継ぐ命であり,果たすべき使命を持った命であり,諸天と諸仏とに護られながら誕生する命です。
貴方が酷な環境下で誕生していても,その命は根源の価値に通じる命ですから,大変な環境も使命を果たすべき誓願の環境だと受け止めて,果たすべき使命を見つけて欲しいのです。なによりも,此の世に生を受ければ,貴方の命の時間をどのように使うかは貴方自身に任せられているのです。
森信三先生は,「すべて人間には、天から授けられた受け持ち(分)がある。随ってもしこの一事に徹したら、人間には本来優劣の言えないことが分かる。」(森信三一日一語)と教示されます。
天と祖父母から賜った命であれば,逆境の中には授けられた受け持ちがあり,その分を果たす為に生き抜く事が使命なのです。人生は二度とはなく,使命を持った命であるならば,どんなに厳しく辛い時でも生きて生き抜く事が根幹です。恵まれていないとか,苛められたとか,先の希望がないから等々に因り,自分で自分の命を放棄することは思い止まらなくてはなりません。
人生に起こる幸不幸も慶凶も全てが「のさり」であり,「使命を果たす発条」と受け止めて,天と祖父母からの賜命を感謝し,二度とない人生で使命を果たすように生き抜いて欲しいのです。皆さんの能く耐え善く生きる人生を心から願い祈っています。
―志と心のブログ最終稿―
令和2年3月25日
塾長 倉田榮喜