躾と礼は,根本の基本事と自覚する必要があります。
躾は,親が子を人間社会及び集団の規範や慣習に合った行動が出来るように訓練するものですが,親が子を服従させるためのものではなく,皆さんが人として社会や集団を生きていく基本として身に付けなければならないものだからです。
岡田武彦先生が書かれた「ヒトは躾で人となる」という本があります。是非とも読んで学んで戴ければと思います。
儒教の小学では,八歳から掃除や挨拶の仕方,立居振舞等を学んだとされます。自分で出来ることは自分で行い,社会や集団のなかで他者に不愉快な思いを与えず人と人の間を円滑にするには,躾を身に付け礼を学ぶ事が必須なのです。
躾がまだ身に付いていないと思うのであれば,躾として必要とされることを自分で習得するしかありません。そして,礼は,社会や集団の行事等における動作や言葉,服装や道具を規定するものですが,本質的には争いを避けるために重要なのです。
躾も礼も身に付いていなければ,自分で習得するしかなく,躾と礼は自ら進んで習得することができます。
躾で必要とされることや礼を身に付けるためには,他者や読書から学ぶことができます。身近に範とすべき他者が見つからなければ,書物や過去に生きた先人から学ぶことができ,見本とすべき先人も読書によって発見することができるのです。
中高生の皆さん!躾と礼は,根本の基本事と自覚して学び続け,自分で身に付けて欲しいと切に願っています。
平成28年6月30日
塾長 倉田榮喜