Archive: 2016.05

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例年にない綺麗な紫陽花が咲きましたが,気象庁やNHKの地震警戒情報は,被災者の心を休ませることがありません。

行路ノ難はハ山ニモアラズ水ニシモアラズ、タダ人情反復の間ニ在リ(白居易)

人生行路は,自然の関わりだけではなく他者の関わり合いを避けることは出来ませんが,他者との関わり合いで反復する人情の頼りなさは世の常とされます。そして,自分の「自」を活かし自分の「分」を果たしていくには他者が持つ天分と資質は不可欠であって,何事も一人では出来ません。

故に,自分の「自」を活かし「分」を果たすためには,良き友や良き同志を見つけることは重要です。

一方,人生の悩みの大半は,平穏と言われた白居易の詩にさえあるように自然ではなく他者との関わりにあります。自分の分を果たしていくうえで,他者が不可欠だとしても他者の行路は他者のものであって,自分の都合の良いようにはならないのです。信頼する同志に裏切られることも覚悟しなくてはなりません。

その覚悟のうえで,自分の「自」と「分」を見極め続けながら,良き友良き同志に出会えるように心身の研鑽に勉め,良き友は何歳になっても諦めることなく探し続けて欲しいと思います。

肝心の時に同志に裏切られたとしても,捉われることなく立て直すことが出来る力量と,なお許せる度量を持てる人物になれるように,ひたすらに学び,ひたすらに心身を鍛えて欲しいと願っています。

                  平成28年5月31日

                    塾長 倉田榮喜

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隔年に一輪咲いていたアマリリスの花が,地震後に三輪咲きました。

熊本の地は少し復旧しつつありますが,皆さんの疲れは日毎に大きくなっているように思います。

M7.3の地震を経験した中高生の皆さん,この地震を経験として閉じ込めるのではなく,これからの人生に積極的に活かして欲しいと思います。

地震を必然とする「自然の摂理」とどのように向き合うのか思索して戴ければとも思いますが,まずは,絆深き家族の一員として,家族を守り足下の困難な現況を手助けすることが出来る心強き人になって戴きたいのです。

これからの人生をどう生きるかについては,漠然としている人が大多数と思いますが,ひたすらに学び,ひたすらに心身を鍛えて欲しいと思います。

皆さんの「自」が,一人一人どのような天分と素質を持ってこの世に生を受けたかは,ひたすらに学び,ひたすらに心身の鍛えを続けるなかで分かる日が来るのです。

この世に生を受けた全ての中高生の皆さんは,社会のなかで果たさなければならない「分」を持って生まれるのですから,当然にその「分」を果たすべき天分と才能が備わっています。

全ての中高生の皆さんに,自分の「自」を自覚し,自分の「分」に向き合って欲しいと願っています。

                        平成28年5月11日

                  塾長 倉田榮喜